WOLF&RITA 20SS Collection
今期のテーマは
“ ENCORE (FOR VARIAÇÕES) ! ”
アンコール (ヴァリエーションへ!)
António Variações (アントニオ・ヴァリアソインス)は
ポルトガルポップミュージックシーンにおける素晴らしいアイコンの一人です。
ロンドン、アムステルダムと移り住んだのち、首都リスボンで美容師として働いていた彼は、
その風変わりな見た目も手伝い、70年代当時の味気ないリスボンの街でとても目立つ存在でした。
彼の音楽は彼自身の奇異で前衛的なペルソナやルックスと同様に、
当時過激で挑戦的なものではありましたが、音楽と文化的シーンの両方でその名を留めるほどの影響を残しました。
出生名はアントニオ・リヴェイロでしたが、のちに柔軟性と自由を表す言葉
「Variações ヴァリアソインス (英Variation : ヴァリエーション)」へ改名されました。
彼の言葉に直すなら、実際以前より彼自身がそうであったようです。
彼の音楽は決して一つのジャンルにとらわれず
(例えば、ポルトガル伝統リズムとフォーク音楽の融合、パンク、ロック、ジャズスタイルなど)、
そのヴァリアソインス (ヴァリエーション)という名前通り、非常に多くの点で真の革新的なアーティストだったと言えるでしょう。
彼の人生とキャリアは非常に短かったにも関わらず(1944-1984)、
彼の音楽は何世代にもわたりポルトガルアーティストたちへ影響を与えています。
WOLF&RITA 20年春夏コレクションは、この革新的で異端な芸術家へのオマージュです。
私たちの親や祖父母の世代に生きたこの若い素晴らしいアーティストが残した遺産や遺稿、
そして彼の所持品、コレクション、当時の衣装や写真など、W&R 20SSコレクションを作るにあたり、彼の沢山の作品に触れました。
彼が私たちに残してくれたこと。それはすべての子どもたちに知っていて欲しい事。
「自分の心に正直に。そして違いを恐れないで。」